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     少し こだわり編   「五段返り」の動作スピードについて
 「機功図彙」にある「五段返り」の最初の解説文の部分である。

 この人形手にとりて見るに何の仕組も見えず然れども基(だい)の上に置けばそろそろ手をあげあおのけに反り・・・というようなことが書いてある。

 この「そろそろ」というのが「五段返り」の面白さでもあったらしい。なかなか動かない状態で気を持たせ、見物人が「駄目か・・・」と思う頃、そろそろ動き出す・・・、という演出らしい。

 この動作を、水銀を使わない鋼球派はどうしているのだろうか。
パチンコ方式  この写真を覚えている方がおられるだろうか。これは、「五段返り」がうまくいった最初の試作機であり、10月頃までアップしていたものである。

 解説はしなかったが、上の機能をパチンコ方式で試みている。釘を竹ひごで代用したので背中に突起が出ているのがわかるだろうか。動作のたびに「かちゃ、かちゃ」音がするし、「そろそろ」効果もあまりなかったので、後の人形には使わなかった。

 今回、某社で販売された「五段返り」の人形を購入して、見てみると同じような機構が採用されているではないか。開発者が自社のHPで特許を申請していると苦労話を披露していたが、人間の頭脳はあまり変わらないものだなあ・・・と思った。

 こういうことは、製造現場では山ほどあり、早くしろ、同じようなことを考えている奴がいるぞ!とはっぱをかけたことが思い出される。
 
小球を使う方式  水銀は液状であるため、それに近づけようという発想もできる。
 鋼球を小球にする場合の問題点は、下からつまったような状態になって、広がった状態で止まってしまうことである。こうなると、重心位置が回転中心に近づくので、所要の回転モーメントが得られない。

 特に、「五段返り」は、同一平面で両手と両足をつく、レスリングで言うところのブリッジ状態で鋼球を動かす状態が発生するので、小球は特に難しいところである。

 何時だったか、新聞で「大きい玉」と「小さい玉」を組合わせて、ゆっくり動かすのに成功した人がいる、というようなことを読んだ記憶があるが、スクラップを忘れたようで、確かなことが言えない。
まとめ  鋼球を使って、水銀を使ったような「そろそろ」動作を、小生は、実現できていない。NHKTVのからくり特集番組で、「からくり」研究者としても有名な、国立博物館の鈴木一義氏が「五段返り」の解説で上のような演出を話されていたのが今でも耳に残っている。他の例も検討しながら、工夫、改良を加え、何時の日か実現したいもの・・・と思っている。
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