「歩行おもちゃ」 研究塾 へ 「ようこそ」
    「歩行おもちゃ」研究塾へようこそ!   前から作りたいと思っていた「ウォーキング・アニマル」の本に出会い、製作した。
                              「歩行おもちゃ」も底が深く、結構いろいろあるようだ。詳しいことは、本に譲るとして、
                              簡単なものを作ってみよう。
 図書館で本を眺めていたら、「ウォーキング・アニマル」が載っている本(こちら)に出会った。本屋さんに依頼して取寄せ、早速、基礎中の基礎のものを作ってみた。
 カチカチとリズミカルな音は、想像していたよりいい音だ。 
歩行の原理  構造は簡単だが、実は、これも「五段返り」や「連理返り」と同じように、巧みなバランスから動作が成立っている。
 水平面において、後足(可動側の足)でバランスを取っている状態。
 
 後足が地面に対し踏ん張っている状態で、胴体の取付けピンを回転中心として、胴体が回転し、後足と当たって止まる(この時、カチッと音がする)。
 前足は、胴体に糊付けしているので、胴体の回転と共に回転している。
 後足と胴体が接触した状態で、全体が前側に回転すると、前足と後足の開いた分だけ、前に進んだ状態になる(この時、斜面に当たってカチッと音がする)。
 さらに、少し回転すると、後足が前に戻る(前足に当たる。この時、カチッと音がする。)
 
 この状態になると、胴体の後側が重くなるので、後足を支えとして胴体が後に回転する。(始めの状態に戻る。)

 以上は、平面上で模擬的に行ったが、斜面では、前方に回転する力が発生するので、これらの作業が、自動的、連続的に行われる。
 図で説明しよう。

 緑色の丸は、胴体と足の取付けピン、赤丸は、胴体の重心位置である。
 Gは、胴体の重量、aは、取付けピンと重心の距離である。

 取付けピンを中心として、胴体は、G*a の回転モーメントが生じ、この結果、
 右側のように胴体が回転する。

 回転は、重心位置がピンの真下に来て回転モーメントがゼロになるか、途中で足に当たるか、、地面に当たって止まることになる。図では、とりあえず足に当たって止まったとしておく。
 次に、これらを斜面に置いてみよう。左の図のようになる。斜面は急角度でなく、滑り落ちないものとする。

 重心Gは、ニュートンさんのお陰で常に真下にかかっている。平面では、Gのままだったが、斜面になると2つの力に分解できる。斜面に平行なG1と斜面に垂直なG2である。
 
 斜面に垂直な力G2は、斜面にも同じ力の反力が出るので、お互い釣り合っている。(もし斜面がなければ、そのままもっと下に落ちてしまう・・・。)

 残る力G1は、斜面から b の距離にあるとすると「歩行おもちゃ」全体を G1*b という回転モーメントで、斜面を転げ落ちる力となる。(厳密には、後足もこの時回転力に作用するが小さいので無視をする。)
 前足が斜面に接地する(この時1歩前進する)と、今まで釣り合っていたG2の反作用位置が、左側の図のように前足に移動する。一方、胴体の回転により重心位置も回転する。

 この結果、G2と新しい反作用位置の間に c という距離が発生する。すると、回転モーメント G2*c が発生し、胴体を右側に回転させる力となる。G1による回転力は、抵抗するが、G2による回転力の方が大きいので、胴体は右側に回転しようとする。

 しかし、慣性力で、少し前足側に回転する。この時、後足が浮き、前に戻る(前足に当たって止まる)。前への回転が止むと、後足に反作用の位置が移動し、胴体が取付けピンを回転中心として回転する(後足で立った始めの状態に戻る)。

 こうして、自動的、連続的に階段を降りて行くのである。簡単な「からくり」だが、その中には、力の均衡や一瞬を見逃さない「機敏さ」が作用している。

 なお、胴体が回転した際、胴体と斜面が当たって止まっていれば、転げ落ちる回転の際、足に当たるまで胴体が回転してから、全体が回転することになる。(回転力が必要になり、斜面の角度を急にする必要がある。) 重心位置が回転中心の真下に来て止まった場合は、斜面の角度が増加するにつれて足に当たるまで胴体が回転する。その後の角度から全体が転げ落ちる回転に変わる。
4足自然歩行おもちゃ  考案者の酒井さん(こちら)が「最高の傑作」と言われた「おもちゃ」を研究しよう。なお、この研究も、加藤 孜さん(こちら)の本を使わせていただく。
 年をとっても相変わらず「せっかち」な性格は直らない。1足飛び歩行から、一気に4足歩行へと進んでみた。しかし、歩き方を見ていると、あのムカデ競争みたいに左右の足を揃えて歩く時もあるし、そうでないような歩き(これが自然歩行かな?)というような歩きもするし、どうもよくわからない。(写真は、うまく歩き出した後のもので、当初は、足の構造が違う。)

 我が家の愛犬に協力をお願いして、何回も歩かせて観察する。結論としては、前足、後足の歩みが一緒ならば「ムカデ競争」、交互であるならば「自然歩行」ということにした。

 動く原理の力学的解明が残念ながら出来ないので、やはり基礎から進むべきだと考えた。やじろべえ式の「2足歩行おもちゃ」を作り確かめてみた。うまく歩く姿をみると何かほっとする、というか、うれしい気持になる・・・。

 4足歩行おもちゃは、三輪車のような3足歩行を考え、これを2組前後につなぎ、つなぎ目を自由回転出来るようにすればいいのじゃないか、と考えた。それが左の写真である。
 動かしてみるが、どうも「ムカデ競争」になっているのでは・・・と思う。
自然歩行になった  始めの写真のものの足の構造を、本の指示のように変えてみた。すると、少し、せかせかではあるが、自然歩行をするようになった。今までのものは、寸法管理がし易いように、厚板から足を削っていたが、今回のものは、1mmの板を曲げて製作した。重量バランスがうまくいったらしい。
まとめ  今回も使わせていただいた本の著者 加藤 孜さんにHP掲載のお願いをし、快く了解を戴いたが、その時、先生は、「少し、せかせかでしょう? 酒井先生のは、形状がもっと大きく、のっし、のっしと歩くのですよ」とおっしゃった。どなたか挑戦されては・・・?
 4足自然歩行の観察に協力してくれた我が家の愛犬「ジロー」。(柴犬、4歳、オス)
道草   「自在かぎを研究しよう  囲炉裏を使われる地方の方にとっては常識だが・・・。
 「自在かぎ」の模型を作ってみた。魚の下についている長靴のように見えるのが鍋などを吊り下げるフックである。
 外筒は、家の梁などに固定され、落ちないようになっている。

 下の空色の部分を囲炉裏として、鍋とかヤカンなど高さが違う物を吊るす時に、フックの高さが、簡単に自由に調整できる。しかも、「魚の形をした板(一般的に)」が取付けられていることで、フックが落ちない仕掛け(からくり)になっている。
 「自在かぎ」は、メインとなる外筒に「入れ子」式になった内筒(仮に「フック棒」と呼ぼう)があり、これに魚の形をした板から構成されている。

 魚の頭のあたりにフック棒が通せる穴があいており、棒を自由に出し入れできる。魚の尾は、外筒に吊るされている。
 
 写真は、フック棒を引き出し、外筒を横向けにした状態である。この状態では、魚とフック棒は穴の中でこぜたような状態になっていて、フック棒は抜け落ちない。
 フック棒を垂直にして、外筒の所に取付けた突起に当てて、回転しないようにしても、フック棒は落ちないで止まっている。魚を持って、棒を動かしてやると簡単にフックは上下できる。

 「自在かぎ」に鍋などを吊るすと、尾と外筒を結んでいる糸(実物では板や棒などが使われているのであろう)と外筒がその力を受け、支えることになる。(ピンによる結合が必要である。)
 図で説明すると、
 魚とフック棒はこぜているので一体になっていると考えよう。荷重Wが魚の尾にかかっているとすると、
 糸にかかる力F1と魚を横に押す力F2に分けられる。
 
 F1は糸から外筒に伝えられ、外筒から家の梁に伝えられる。
 F2はフック棒から外筒に伝えられ外筒が横に押される。同じく外筒には、糸から右側に引っ張る力がかかっており、結局、Wのみの力となって家の梁が支えることになる。

 こうして鍋の力は、家の梁に伝えられて一件落着となる。後は、「火の用心」である。
 
2.トップへ戻る
3.Q&Aのコーナーへ
4.塾長の独り言欄へ
5.「連理返り」研究塾 知識編へ
6.「五段返り」研究塾 知識編へ
7.塾長の独り言データベースへ

                        Copyright(c) 2004 okazakit, all rights reserved