茶運び人形 研究塾 へ 「ようこそ」
茶運び人形2号機編 へようこそ!  「茶運び人形」がうまく動くことがわかったので、組立・調整がやり易く、もう少し長く動く人形を作りたいと、2号機の製作に取り掛かった。まだ、頭をつけていないが、報告を始めます。茶運び人形2号機ですが、一応、四郎君としておきます。
 2号機製作

ねらい
 組立・調整をやり易くする  端から必要な側板だけを使って組立を行い、調整が出来たら次の側板を追加する側板ビルドアップ方式を採用した。
 ギヤーを「機功図彙」の通りとする  一の輪と二の輪心車の歯数を前回間違えたので、今回は正しく60枚、8枚とする。
 動く距離を長くする  駆動方法を工夫し、人形が連続2回転できることを目標とする。
 お茶を持つスタイルを変える  三郎君が三輪車に乗っている感じだったので、立って運んでいる感じにしようと考えた。
組立・調整  初めに二の輪と行司輪心車を組立てる。行司輪心車の取付ブラケットを側板と一体化し、ギヤー取付の中心距離を加工し易くした。スムーズに両歯車が回転することを確認jして、行司輪及びテンプを取付け、これらがうまく動くことを確認して、次の側板を取付ける。当然、センターの問題が出てくるから、部品加工の時に、穴あけを一体加工しておく。また、通しピン穴もあけておく。このような部品加工と組立・調整の効果はあった。
歯車の
設計と製作









 歯車を設計する式
   外形(歯先円直径)=(歯数+2)*モジュール という式がある。
    モジュールとは、歯車の大きさを示す係数で、mと一般に表される。 
    mが大きくなれば歯車も大きくなる。

 「機功図彙」に載っている歯車のモジュールmを求める。
   一の輪  直径4寸(120mm)、歯数56或いは60  と書いてあるから
          歯数56と考えると、120=(56+2)*m   m=2.07
          歯数60と考えると 120=(60+2)*m   m=1.94 になる。
   1以上のモジュールは、一般に1.25、1.5、2、2.5、3、4、・・・が使われるから
   今回の歯車のモジュールは2、m=2 と決めた。
    歯数=60 とすると 外形=(60+2)*2=124mm となる。

 これをベースに他の歯車の外形、歯数を調べる。
   二の輪心車 歯数=8 と書いてあるから  外径=(8+2)*2=20mm となる。
   二の輪    外径=3寸(90mm)、歯数56枚と書いてあるのでモジュールを計算する。
         90=(56+2)*m 
         m=1.55  モジュールは1.55である。
         m=1.5を採用してもいいのだが、歯のたけが小さくなり加工が面倒になるので、やはり、モジュール2 m=2 とする。
         m=2 歯数45枚 とすると
            外形=(45+2)*2=94mm となる。
   歯数を45枚にした理由は、一の輪及び二の輪心車の歯車比は「機功図彙」に合わせた。二の輪の外径を「機功図彙」に合わせれば、当時とほぼ同じ距離を動く茶運び人形になると考えたからである。
   行司輪直径=1.5寸(45mm) 歯数=13となっているが、行司輪は、テンプだから適当でよい。(但し、歯数奇数に設定する→理由は考えてみて・・・)

   次に歯底円の直径(歯底円直径)を求めてみよう。
    歯底円直径=(歯数ー2.5)* という式がある。

   一の輪     歯底円直径=(60−2.5)*2=115mm
   二の輪心車  歯底円直径=( 8−2.5)*2= 11mm
   二の輪     歯底円直径=(45−2.5)*2= 85mm  となる。

  一の輪と二の輪心車及び二の輪の製作状況を示す。
  板は一枚もの、百円ショップで購入したゴムの木と称する合板を利用している。
  一の輪に比べて二の輪心車が小さいことがわかるだろう。一の輪1回転すると二の輪心車は60/8=7.5回転する。この時の人形の動く距離は、94*π*7.5=2,213mm となる。
  また、歯のたけは、2.25*m であるので、4.5mmしかない。

  歯車間の距離(中心距離)は、 (歯車1の歯数+歯車2の歯数)*m/2 となる。
  m=2 であるから 中心距離歯車1の歯数歯車2の歯数 と単純になる。

  一の輪と二の輪心車の中心距離=60+8=68mm と計算される。
  他の歯車も同様に計算する。
 
動く距離を
長くする
 チョコ停の防止  機械設備をいじられた方はわかるだろうが、からくり人形でもチョコ停が起こる。歯車噛み合い軸と軸穴ハメアイ部品こすれ・摩擦、などが原因でチョコッと機械の動きが止るのがチョコ停である。こういうことが起こりそうなところを探し、対策していく。特に、歯車は、歯数が多いので、一回転の間、うまく噛み合っているか確認する。このあたりは、手作りならではの調整であり、楽しさである。
 軽く動く駆動系  バネの駆動は、かなり増速された形になっている。駆動力は、車輪テンプ以外に、魁車輪傾きの動きにも使われる。魁車輪の傾きは、かなり力が必要になるので、リンクなども軽く動くような配慮が必要である。とにかく軽く動くようにしておかなければ、バネの負荷は大きくなり、駆動が大変である。
 チョコ停がなくなり、駆動系が軽く動くようになるとバネの調達である。色々な仕様のバネが売られている。
 バネで駆動距離を長くするには2つの考え方がある。バネが1回転するのをさらに増速して2回転、3回転と増やす方法とバネそのものを何回も回転する仕様にする方法である。前者は、今から150年程前、田中久重さんが万年時計で実現された。小生は、バネに労力をかけてやろうと考え、その結果は、動画のようになった。動画は、時間の関係で半回転しかしていないが、この4倍、2回転が可能である。
スタイルの変更  前が試作1号機、三郎君、後ろが試作2号機、四郎君である。
 試作1号機は、お茶碗の安定を考えて、魁車を前の方に出したので、三輪車に乗っているような感じを受ける。試作2号機では、お茶を、少しかしこまって運ぶスタイルに変更したいと思い、頭と足の位置が垂直になるよう、魁車と二の輪の距離を少し縮め、本体を前方に傾けた。
 出来上がった感じは、どちらでもいいなあ、という感じである。三郎君は、ゆったりと運んでいるように感じられるし、四郎君は、少し、謙りすぎているかなあ、という感じもする。
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