茶運び人形 研究塾 へ 「ようこそ」
茶運び人形製作編 へようこそ!  「五段返り」や「連理返り」は「からくり」の「力学的魅力」であったが、「茶運び人形」は「製作的魅力」であるといえよう。歯車から作っていくと色々な事が見えてくる。自分流の「茶運び人形」製作状況をお伝えする。
全体  細部はわかりずらいが全体的な雰囲気は分かっていただけると思う。

 大きさは、高さが450、横幅300、前後300 (単位mm) 程度である。

 市販の材料と刃物の径が合わず軸と穴にガタ(隙間)が多くなった。歯車も「てきとう」に作ったので、これらが歯車の噛み合いに影響し、スムースな動きを妨げることになった。部品をきっちりと作ること、直角・平行を守ること、という理屈どおりのことが正常な動きには要求されることを改めて教えられた。

 何回もばらす(解体する)ので、ばらし易い構造にしておくことが大切。位置決めは、位置決めピンを打ち、竹製のピン、場合によっては、木ねじで固定した。

 足の間に三輪車の前輪が見える。一の輪の回転によりカムが動き、この車輪を押し、右側に回転する。回転は右側だけである、が理由がある。ここにも面白い匠の技が使われているが、賢明な諸氏の推理に委ねよう。
歯車の製作  これは車輪軸の中間にある歯車(二の輪心車)である。歯数は8枚であったのに行司輪の13枚と間違ってしまった。1枚の板で作ったが今のところ歯が欠けるような不具合は起きていない。(8枚を13枚にした影響は、走行距離が短くなる)

 左側は、お絵かきソフトで歯車の絵を書き、プリントして板に貼り付けた状態。歯と歯の間に印をつけて穴をあけ、歯の製作を楽にする。設計的には歯の曲面はインボリュート曲線ということになっているがここでは「フーン」と聞き置く程度にしておこう。
 車輪の歯車「二の輪」である。車輪と歯車を一体的に作ってある。車輪の間に歯車を入れたような感じ。このようにすると回転の時スムースに動くようにと考えた(その目的は達成できたと思う)。

 実際には、上の心車で穴をあけた位置(ピッチ円という)に歯数だけ同じ大きさの穴をあけ、丸棒を通して終り。これもお絵かきソフトで絵を書き、板に貼り付け、穴をあけた。歯車というよりチェンの考え方をしている。

 一の輪も同じような構造とした(下の図を参照)
速度調整機構
  (テンプ




ばね
 ばねに蓄えられた回転力を少しずつ戻すために速度調整機構(テンプ)が取り付けられている。

 左側車輪(二の輪)の上部から行司輪と呼ばれる歯車に力が伝えられ、これを時計仕掛けでゆっくりと回転するよう制御する機構である。

 時計仕掛けは金属製が多いのだが、で作ってみた。

 中央右に見えるのは一の輪、その右、柱の内側にばねが入っている。今回は、ばねの代わりにゴムを使った。ストロークに少し不満がある。

 一の輪の左に回転用のカムが少し見えている。
手の機構


足の機構


首を曲げる機構
 手の機構には、平行リンクを使った。理由は、茶托を水平に動かしたいと思ったからである。肩から手のように出すと回転運動になり、茶托が斜めになる。人間はそこの所をうまくコントロールしているので、それを実現したかった。

 足の動きは、車輪からもらった回転運動ベルクランク揺動運動にし、左右の足が交互に動くようにした。「機功図彙」では左右の車輪から回転運動をもらうが、ターン時に左右の車輪の動きが変化するので変更した。

 走行中に首をコックリする機構は、足を動かす揺動運動を使っている。揺動運動をで伝えている。曲げた首を戻すのは、ばねによっている。
後姿  本体から右の方に突き出ているは、ばね(ゴム)を巻くためのもの。ラチェットがあるのが本当に便利である。湯呑をあげて車輪が停止する「からくり」も機能を立派に果たすのに感心する。

 曲げた首を引っ張るばねが肩の下に取り付けてある。
2.トップへ戻る
3.Q&Aのコーナーへ
4.塾長の独り言欄へ
5.「連理返り」研究塾 知識編へ
6.「五段返り」研究塾 知識編へ
7.「茶運び人形」 機功図彙編へ

                        Copyright(c) 2005 okazakit, all rights reserved