茶運び人形 研究塾 へ 「ようこそ」
茶運び人形手作り塾 へようこそ!  「茶運び人形」は、構造がわかれば、比較的簡単に手作りが出来る。その方法を研究しよう。部品から作る楽しみがわかるはずだ。
1.構造を理解しよう
車輪の
駆動
 初めに車輪の駆動から確認しよう。

 一の輪反時計回りに回転すると二の輪心車時計回りに回転する。

 二の輪心車の回転は、車軸により、二の輪畳すりの車に伝えられ、同じく時計方向に回転する。

 図の状態では、右側に進むことになる(畳すりの車には、匠の技が仕込んであるが、後で説明する)。
ラチェット
 とは
 ラチェットは、円盤を一方向に回転させる為に使っている「からくり」である。

 爪車シャフトに取付けられており、シャフトと一体で動く。一方、円盤はシャフトに通されてはいるが、シャフトに固定されていないので、フリーである。

 爪車円盤重ねて取付け、をつける。爪は、円盤から出されたに取付け、ばねで引っ張られている。ばねにより爪は爪車に常に押付けられている。

 爪車時計方向に動く(黒→)場合、爪は押されて上方へ動き、爪車は、自由に回転できる。円盤動かない

 爪車反時計方向へ動く(赤←)場合、爪車は爪に当たり、円盤を一緒にまわす。つまり、円盤は、反時計方向のみ動く。
ラチェットの
組み込み
 ラチェット一の輪に取り付けている状態を示す。上図の円盤一の輪に変わった、と考えればよい。

 ラチェットを組み込む理由
  一の輪を停めた状態で、ゼンマイを巻くためである。
  ゼンマイを巻く時は、人形が動くとゼンマイが巻きにくい。人形を停止させている、つまり、一の輪回転しない状態でゼンマイを巻きたいため、である。
ゼンマイの
 取付
 ラチェットの手前ゼンマイを取付ける。ゼンマイは、時計方向にまわすと締まるように取付け、解ける力(反時計方向の回転)で、人形を自動で動かす

 出来るだけ人形を長く動かせるようなゼンマイを使う。勿論、ゼンマイが出せる力も大切である。

 ゼンマイの力は大切であるが、駆動必要な力少なく軽く動くように)することが大切である。歯車の当たり(歯の接触する状態)を良くする等で、軽くなる。これは、後で説明する。
テンプの
 働き
 テンプと呼ばれるこの機構は、茶運び人形において重要な機構で、ゼンマイゆっくり戻る働きをする。

 駆動輪が矢印の方向へ回転すると行司輪も同じ向きに回転する。行司輪のは、(最初)、上爪に当たり、揺動シャフト反時計方向に回転させる。

 すると、下爪が行司輪の歯の間にはいる。下爪は、廻ってきた歯に押されるので、揺動シャフト時計方向に回転する。

 今度は、上爪が行司輪の歯の間にはいり、廻ってきた歯に押されて・・・、と同じ動作繰り返される。ゼンマイ戻るには、この繰り返し動作必要になるためゆっくり戻ることになる。この速度は「おもり」で調整する。

 この機構は、天符冠形脱進機と呼ばれる。
車輪の
駆動系
 ゼンマイから車輪までの駆動系を示す。

 ゼンマイを廻すシャフト時計回りに回転し、ゼンマイ締める

 ゼンマイ反時計回りに回転して戻りラチェットを経由して一の輪反時計回り回転させる。

 その回転は、二の輪心車時計方向回転させ、車輪回転させる。

 二の輪歯車になっているので、行事輪駆動輪を廻し、行司輪を回転させる。行事輪のによりテンプが揺動し、その揺動に合わせてゼンマイが戻りゆっくり車輪を廻す
人形が
直進したり後へ戻る
仕組み
 先頭の車輪は、魁車と呼ばれる(斜め前から見た図。今までの図(上図)は斜め後から見た図である)。
 
 人形が後へ戻る時は、この魁車傾いて方向を変える

 魁車が方向を変えるのは、一の輪(図示していない)に取付けられた行戻(ぎょうれつ)というカムが、「そりレバー」に当たり、を通じて魁車のレバー押すからである。

 「そりレバー」と魁車のレバーの間にあるには,、糸を通しレバーと「そりレバー」をつないでいる。は、ばねにつながっており、魁車のレバー常に引っ張っている。

 行戻カムが当たっていない時は、魁車のレバーは、ばねで引っ張られ、ストッパ当たる。この位置は、茶運び人形を直進させる位置である。
 管と糸を
 使った
 面白い
 技術
 「そりレバー」により魁車のレバーを動かす「からくり」は、管と糸を使ったなかなか面白い技術である。

 「そりレバー」は、行戻カムが当たると垂直面円弧運動を行うが、これに対し、魁車のレバーは、水平方向で円弧運動する。

 これを、糸と管を使ってうまく処理している。現代の機構では、ボールを使ったジョイントなどを使って行うところである。
 
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